過去10年間で、50代と60代前半の単独女性旅行者数は著しく増加しています。
結婚後、子供たちは独立して大学や職場におり、彼女たちには時間ができました。多くの場合、彼女たちの両親はまだケアを必要としておらず、好きなことに使える時間があります。
調査結果によると、女性は男性よりも、人生の後半において旅行をしたい、冒険をしたいと思う傾向があります。これは、一般的に女性は男性に比べて仕事中に旅をする機会が少ないことや、男性ほど趣味を優先しない傾向があることが原因と考えられます。男性は、ゴルフ、サイクリング、釣りなどの趣味を楽しむために旅行をする傾向があります。
プロフィール
・50ー64歳の女性
・世帯収入が年間750万円以上
・80%が既婚者で19〜29歳の子供がいる
・大卒
・多くの場合、パートタイム雇用
・教育、社会福祉、行政、ヘルスケア、マネジメント関係者
・予約方法:ツアーオペレーター/旅行代理店
・旅行の種類:完全ガイド(「エスコート」)グループ
推定市場規模
-英国:75万人
-米国:250万人
-フランス:50万人
-ドイツ:80万人
「アドベンチャレス」が好む旅行の体験
彼女たちは、新しい場所を探索し、そこで人々に出会うのが大好きです。彼女たちは自力で旅行をしますが、人々と一緒にいることを望みます。多くは若い時に一人でバックパッカーとして旅行し、現在はグループの一員として旅行することを好みます。
彼女たちは「本物の体験」を何よりも重視します。彼女たちは旅先でのライフスタイルを楽しみ、サービスの充実したホテルに滞在し、「観光客」というより「旅行者」であると感じるのが大好きです。そのため、大規模なホテルチェーンよりも、家族経営の旅館や、その地域ならではの体験ができる宿泊施設が好まれます。
その他、「アドベンチャレス」は、次のような体験を好みます。
・「見る/聞く」だけでなく、「参加する」機会
・ウォーキングやサイクリングなど、「身体的でアクティブな」活動
・その地域の「歴史と文化について学ぶ」機会
・その地域の「食べ物や伝統に触れられる」機会
「アドベンチャレス」は、10〜18日間、通常は2週間の休暇で日本に旅します。彼女たちは旅程に東京を含めます。初めての来日でも、都会を出て「本物の日本」に入り込むことを好みます。しかし、歴史と文化のある京都は大きな魅力であり、ここに長く滞在する可能性があります。
彼女たちは、地域の体験プログラムを開発する者にとって、重視すべき非常に良いグループです。熱狂的で、オープンマインドで、価格よりも体験の価値や正統性、斬新さにより関心を持っています。
このグループへのマーケティング
このグループの中で、自分で旅行先を検討し、OTAを通じてすべての旅行と宿泊施設を予約するのは、ごく少数に限られます。彼女たちは、他の人々と経験を共有する機会を重視します。また、旅程における保証、安全性、信頼できる情報源(専門家)によるお勧めを大切にしています。これらの理由から、ほとんどの女性は信頼できるツアーオペレーターと一緒に旅行します。
Just You(大手ツアーオペレーターであるG Adventuresが運営)やSolosTravelなど、一人旅市場を専門とする重要なツアーオペレーターがいます。「アドベンチャートラベルオペレーター」と呼ばれるそれらのグループは、個人旅行市場にも強く、彼らの旅程はしばしば女性に響くよう設計されます。
日本は、安全で清潔な目的地と見なされています。その意味において、他のアジア諸国、アフリカ、南アメリカよりも女性の一人旅の目的地に向いていると言えます。これは、彼女たちへのマーケティングキャンペーンで強調する必要があります。
「アドベンチャレス」へのマーケティングに推奨される戦略は次のとおりです。
・ソーシャルメディア(FacebookやInstagram)を介したマーケティングにより、日本がこの年齢の女性が一人で旅行するのに適した目的地であるいう認知を高める
・厳選されたソーシャルメディアのインフルエンサーやブロガーからの協力を取り付ける
・主要なツアーオペレーターが日本(および主要な目的地と体験プログラム)を個人旅行者の目的地だと宣伝するのをサポートする
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