日本が今年、オリンピック2020を開催することについて少し複雑な思いです。国の誇りであり、世界最高のアスリートを大勢の人が観る機会だったはずのオリンピックが、パンデミックによって損なわれてしまったのです。
日本の多くの人々が中止になっても仕方がないと考えるのは当然のことです。しかし、東京オリンピックは7月23日の式典で開幕します。最高のアスリートたちが33の競技で競い合い、世界の注目は、確実に日本に注がれます。
2008年以降、夏季オリンピックの世界平均テレビ視聴者数は34億人。世界的に見ても、オリンピックに匹敵するイベントはありません。
ワクチン接種率の高さと旅行需要の高まり
世界は、かつてないほどの「鎖国状態」から徐々に抜け出しつつあり、先進国の多くではワクチン接種が進んでいます。英国では、40歳以上の成人全員がワクチンを接種しています。
旅行好きの人々は、1年以上自国を離れていません。多くの人の旅行資金が、使われないまま貯蓄にまわっています。アメリカ、イギリス、ヨーロッパの多くの国では、この貯蓄がGDPの10%以上に相当すると言われています。レジャー旅行に対する需要は非常に高まっており、パンデミック後の初めての休暇には、これまでよりもはるかに多くの費用をかけることになると考えられています。
オリンピックにより、日本への旅行需要が高まる
旅行業界の課題は、このような旅行者にいかにして渡航先を選んでもらうか、ということです。ちょうど今年は、オリンピック・パラリンピックが日本にとって大きなアドバンテージになります。欧米では、日本は最も行きたい国の一つとして頻繁に取り上げられています。オリンピックにより、毎日のようにテレビで日本を見ていると、その思いはさらに強くなるでしょう。日本のDMOに求められているのは、まさに、そのような旅行者の旅程に日本を組み込んでもらうことです。
オリンピックの開催については賛否両論あるかもしれませんが、日本の観光業界にとっては、裕福な旅行者の心と財布をつかむ千載一遇のチャンスなのです。
Facebookキャンペーンで興味を喚起し、予約を促進 ヨーロッパからの長距離旅行の場合、予約から旅行までの期間は平均して約4ヶ月です。しかし、海外旅行の不確実性が続いているため、多くの旅行者は2022年の旅行の予約を、さらに前倒しています。このような旅行者が他の渡航先を選ぶ前に、今のうちに興味を喚起し、予約を促進することが重要です。
そこでJAPAN-SANは、東京オリンピック期間中にFacebookを活用したキャンペーンを実施することにしました。旅行者の属性や志向によってターゲティングが可能なFacebookでアプローチし、準備しているランディングページを経由してDMOのWebサイトに旅行者を誘導します。このキャンペーンでは、アメリカ、イギリス、オーストラリア、フランス、ドイツの富裕層の旅行者を対象にしています。また、各市場の日本専門の旅行会社が予約をサポートするオプションもあります。
キャンペーンについてのお問合せは、庄司英生までご連絡ください。
Comments